
Sep 2, 2025 / Interview
コンバース × クラフトシップス JACK PURCELL 1935とクラフトの邂逅[対談篇]
90周年を迎えた「JACK PURCELL」。
コンバースが、『CRAFTED CONNECTIONS』に込める未来への視点
1935年に誕生したコンバースを象徴するモデル「JACK PURCELL」。
90年にわたり世界中で愛され続けてきた理由は、シンプルな美しさを守りながら、履き心地や構造を時代のライフスタイルに合わせてアップデートし続けてきた姿勢にあります。そこには常に「日常に寄り添う存在でありたい」という哲学がありました。
この思想と、職人技術を未来につなぐクラフトシップス(以下CS)のビジョンが重なり合うことで実現したのが、特別企画展『CRAFTED CONNECTIONS』です。銀座三越を舞台に、6つのブランドが職人技術とプロダクトの共創から生み出した特別モデルを展示。ここでしか味わえないブランドとクラフトの邂逅が広がります。
本企画展では、90周年を迎えたJACK PURCELLの新レーベル「JACK PURCELL 1935」を展示、販売いたします。
対談では、歴史に裏打ちされた洗練された佇まいと、現代的な快適な履き心地を追求した「JACK PURCELL 1935」の新たな挑戦、そして『CRAFTED CONNECTIONS』に参画する意義について、コンバースの堀内さんに伺いました。

伝統と革新が交わる場に参画する意味
CS 森川)
まずは、今回『CRAFTED CONNECTIONS』に参画を決められた背景についてお聞かせください。
コンバース 堀内さん)
JACK PURCELLが歩んできた90年の歴史を、これからの世代にどうつないでいくか。その問いに対して、クラフトシップスさんの「伝統を現代に接続する」という考え方に強く共鳴しました。
SNSや言葉だけでは伝わらないものを、リアルな場で体感していただける。お客様と直接対話することで、ブランドの根底にある価値観をより深く伝えられると考えています。

大量生産とクラフトの哲学
CS 森川)
スニーカーは、大衆文化を支える存在であると同時にクラフトや職人技術にも共通するものがあるように思います。
コンバース 堀内さん)
確かに工場で大量に生産される存在ですが、コンバースのスニーカー作りは実は手作業が多いんです。テープの貼り付けや縫製など、一つ一つ人の手が介在している。それは分業による継承とも言えるもので、何足、何万足と積み重ねられてきた結果が、今日の佇まいを形作っています。
変わらない製法を守りながらも履き心地を現代に合わせアップデートを続けてきました。デザインを尊重し、内部を刷新する。そのバランス感覚が、クラフトの「用の美」とも共鳴していると思います。

JACK PURCELL 1935に込めたこと
CS 森川)
今回のJACK PURCELL 1935について教えてください。
コンバース 堀内さん)
まず、レーベル名ですが、JACK PURCELLの歩んできた90年の歴史にリスペクトを払い、生まれ年である1935年を冠した、「JACK PURCELL 1935」としました。
アーカイブのデザインを尊重しながら、足の形状に合わせた高さ13ミリのPUウェッジヒールと、踏まずのアーチをサポートするファイバーシャンクを採用することで快適な履き心地と歩行性を実現しました。
また、外側は華美にせず「禅」のような静かな美しさを意識しました。アウトソールのカラーリングやハトメの質感など、細部にわたり“余白の美”を意識しています。結果として、クラシックでありながら現代の感覚に馴染む一足になったと感じています。
そして何より重視したのは、アーカイブへのリスペクトです。私たちが手がけているのは、一から創造したものではなく90年間、様々な方に愛された歴史あるプロダクトです。そのため、外観は大きく変えずにアーカイブへの敬意を払い、内部構造を改良することで、歴史を損なうことなく現代のユーザーにふさわしい快適性を実現する。外側を変えずとも、内部の刷新によって新たな価値を生み出せる。その気づきが今回のモデルを形づくったように思います。

職人技術を未来へつなぐために
CS 森川)
クラフトシップスは「職人技術を未来につなぐこと」をミッションとしています。コンバースとして、その点についてどう感じますか?
コンバース 堀内さん)
私たちも良いものを残し続けることを大切にしています。アーカイブにリスペクトを払いながら、現代の人々に心地よく履いていただけるよう内部を刷新する。その積み重ねこそが、ブランドを未来へつなぐと信じています。
スニーカーという日常に最も近い道具を通して、若い世代に「クラフトの価値」を伝えられる可能性がある。今回のイベントで、そのきっかけを持ち帰っていただけたら嬉しいです。

90年の進化、その先へ ── JACK PURCELLが示すクラフトの未来
JACK PURCELLは、90年を経てもなお進化を続けています。
外観はミニマルに保ちながら、内部構造は現代の暮らしに合わせて刷新。その絶え間ないアップデートの積み重ねこそが、ブランドの生命力を支えています。
そして今回、クラフトシップスのビジョンと響き合いながら『CRAFTED CONNECTIONS』に結実しました。大量生産と、一点物を生み出すクラフトの世界。相反するように見える両者を対立軸ではなく「持続可能なプロダクト文化を支える二つの側面」として提示する本展は、ブランドと社会をつなぐ実験的な試みでもあります。
会場では、90周年を記念し新たにローンチした「JACK PURCELL 1935」を展示。写真では伝わりきらない上質な質感や、内部構造の進化によるフィット感は実際に足を入れることでこそ体感できます。ブランドの歴史と職人の技が重なり合うプロダクトを、ぜひ会場でご覧ください。
《CONVERSE ONLINE SHOP》https://converse.co.jp/
展示・販売について
本モデルは『CRAFTED CONNECTIONS(クラフテッド・コネクションズ)』にて特別展示・販売されます。

会期:2025年9月24日(水)〜9月30日(火)
会場:銀座三越本館7階 GINZAステージ
営業時間:10:00〜20:00(最終日は18:00閉場)
入場:無料
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000141714.html
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